先日、ティアラこうとう 大ホールで行われた、名倉ジャズダンススタジオ第13回研究発表会「2017 FLEXIBLE」を、山口、松下講師2名で観に行って参りました。
実は、主宰の名倉加代子先生とは二人ともちょっとしたご縁があります。
代表の山口は、Kバレエカンパニーのダンサー時代に名倉先生の作品を踊っています。
そして私松下は、小学生の頃ジャズダンスコンクールでグランプリをいただいた時に、名倉先生が審査員をされていました。「東京に来ることがあったらスタジオに遊びにいらっしゃい」と、優しく声をかけていただいたのをおぼろげながら覚えています。(結局その後私はクラシックバレエに方向転換したため、スタジオに伺うことはありませんでした…。)
この時が、私がプロダンサーの道というのを意識する最初のきっかけとなった、人生初のターニングポイントです。
いつか名倉先生のスタジオのパフォーマンスを観に行きたいと思ってはいたのですが、中々機会がなく、今回やっと念願叶って観ることが出来ました。
公演はと言いますと、たくさんの方が出演されていたのですが、皆さん本当に心からダンスを楽しんでいるのがビシビシと客席にまで伝わってきました。ですが、それだけ舞台を楽しめるということは、相当な稽古を積まれてきたであろうことは容易に理解できます。技術がどうとか関係なく、今しかないその瞬間を全力で輝いている姿は最高に格好良かったです。
バレエは極限まで人体の美を追求した舞踊なので、どうしてもつま先がどう、とかポジションがどう、とか見た目の美しさに注意が傾きがちですが、やはりバレエもあくまで“踊り”です。どんなに美しくても、技術が素晴らしくても、ハートがないダンサーは、踊りを見ていて「凄い」とは思っても記憶には残りません。
生徒達には、基礎を大切にするのはもちろんですが、踊ること、表現することを楽しむ気持ちの重要性をしっかりと伝え、“踊り心”を育んでいくのが教師としての務めだな、と今回の舞台を観て再確認しました。
またバレエの公演ですと、職業柄、何か学んで帰ろうという視点で観てしまうのですが、ジャズダンスはジャンルが違うので、純粋に観客として舞台を楽しむことが出来ました。
私が東京バレエ団に在団中に、それはそれは大変お世話になった高岸直樹さんもゲストダンサーとしてご出演されていて大興奮。全く衰えを知らないキレ味鋭いダンスで圧倒的存在感でした。
そして偶然にも、客席でバレエ団時代仲良くしていただいた先輩ともばったり遭遇。
ダンスに身を捧げた自分の青春時代を思い出し、昔を懐かしみながら、とても楽しい時間を過ごせました。
我々も、たくさんの方々に愛されるバレエスタジオを目指し、これからも精進して参ります!
Author:松下 裕次
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